●ハワイ旅行6月16日&17日・実弾射撃体験編●

 ロイアル・ハワイアン・シューティング・クラブは、ロイアル・ハワイアン・ショッピングセンターの4Fにある。このクラブは、出発前に旅行代理店アロハ・セブンの営業さんにお願いして、探してもらってあった。なにしろ、ハワイに行くのが初めてと言うだけじゃなく、かなり泥縄で急発進した旅行だったので、情報を全然集めてなかったのだ。だから、ええい! わからん事は聞いてしまえ!! と、アロハセブンさんに情報を拾ってもらった訳。で、行ってみての実際はどうだったかと言うと……。


●シューティングクラブを探す●

 15日、ハワイはワイキキ到着当日。  夫君は、すぐにも射撃に行きたそうであったが、まずは昼飯が先だった。飛行機の中で食事が出たと言っても、それから結構な時間がたっている。おなかぺこぺこになっていた。そして、まずいことに、出発前にせっかく教えてもらったシューティング・クラブの名前と場所をメモった紙をどこかにやってしまう。自分の記憶があてにならないのは毎度のことなので、念のため現地エージェントに確認し、昼飯がてら場所を確認しに行くことにする。

 幸い、ショッピングセンターまでは歩いてほんの2〜3分だという。我々は地元エージェントにもらった割引チケットを握りしめ、投宿しているワイキキ・マリア・ホテルの前からロイアル・ハワイアン通りへ出た。そこで出会ったのは、通りに並んだ土産物の店、店、店……。細々とした土産物は言うに及ばず、大抵の店で、アロハシャツやTシャツを売っている。そんな状態は、目的地ロイアル・ハワイアン・ショッピング・センターにたどり着くまで300m近く続いたのだった。

 余談だが、密集した土産物店に、だんだん目が慣れる(笑)と、その中にABCストアと言う、あちらのコンビニが妙にたくさんあるのがわかった。オアフ&ハワイ島滞在中には、このABCにはずいぶんとお世話になった。「朝昼晩にABC、困ったときにABC、何はなくともABC!」と、適当な節を付けて歌いながら浜辺を歩いたりもした。

 そして、その道中、まるで新宿大ガード下のように、日本語チラシを配っている貧相なおっちゃんがいた。一瞬よけて通ろうかな、とも思ったが、見ると射撃クラブのチラシではないか。行き先が決まってはいても気になるモノは気になる。で、それを貰って見ると、すぐ通りの向かい側、両替所の二階でやっているマグナム2000というクラブのチラシだった。商魂たくましく、「マトリックス・コース」と言うのを用意してあるのには、苦笑しつつも、心惹かれてしまった。だが、我々は当面は最初に教えて貰ったクラブを目指すことにして、さらに先へと進んだのだった。

 実際、ショッピングセンターまではかなり近かった。地図で見る限り、歩いてきた距離よりも、センターの横幅の方が長い。つまり、その中で、目的のクラブを見つけないといけないわけで……かなりげっそりしたのは事実だった。

 ショッピングセンターに着くと、いきなり1Fの壁に目的地の看板がでかでかと貼ってあった。そうか、このエリアのまっすぐ上なのね。それじゃ、あわてることないや。先に飯だ、飯! と言うわけで、我々はショッピングセンターの中でレストランを探して、食事にした。ロイヤル・ステーキ&シーフードという、レストランだったが、値段の割には美味くなかった。

 さて、食事が終わって、4Fへと上がり、目的地「ロイアル・ハワイアン・シューティング・クラブ(以後RHSCと略)」の前まで来ると、クラブの中には結構人が入っていて、そのかなりが日本人だった。やっぱねぇ。ワイキキだし。内地じゃ絶対体験できないし。来られるときに来たい人も多かろうさ。そして、射撃をしようかどうしようか、という段になって、我々は気が付いた。なんもせんうちから、ヘロヘロになっている。旅行準備と移動の為に睡眠不足と疲労がどっぷり溜まって、気を抜くと地面に引っ張り込まれそうな感覚が襲ってくる。こりゃだめだ。マトを狙ってる間にねむっちまう(苦笑) 仕方ないので、あきらめて出直すことにした。


●初めて拳銃を持つ!●

 15日、バテて場所の確認だけして寝てしまった私たちは、16日、今夜こそ撃つぞ!! と意気込んで出かけて行った。日中の基地巡りで、まだまだ疲れてはいるが、とりあえずは昼寝と食事でなんとかなっている。夫君は、「今夜はこっち(RHSC)でやって、明日はマグナム2000を試すんだ」なんて言っていた。

 クラブの受付カウンターへ行くと、受付嬢は日本語ぺらぺらだった。顔立ちからして日系人と思われた。日本語の割引チラシを用意しているくらいだから、その辺は怠りない。あらかじめコースが3通り用意されていて、大口径を撃てるコースは限られている(何故か、チラシにあったのとはコース名が違っていたが、内実は同じであるらしい)。夫君は、有経験者コースを選んだ。値段は忘れてしまったが一番お高いコースだったのだけは覚えている(夫君よ、あれほどレシートは捨てるなと言うたろうが!)。確か一人$75位じゃなかっただろうか(夫君は一人$100以上した、と主張している)。何にしろ、二人で$200位、掛かったはずだ。

 仕方ないので、まあ、いろんな種類が撃てると思えばいいか、と思うことにする。内心、ちらっと財布の中身を考えて、私だけは初級者コースにしておこうかな、とも思ったが、やっぱそれじゃつまらない。なんたって初級者コースには大口径がない。夫君にだけマグナムを撃たせておく手はないではないか! ええい、新婚旅行なんだ、この位の出費、いいじゃん、いいじゃん!(この時、確かに、頭の後ろの奥ぅ〜の方でなにかがゴリッと音を立ててズレるのを、私は感じた。)で、やっぱり私も、上級コースでエントリーしたのだった。

 カウンターでの登録が済むと、会員カードをくれた。次回からは、このカードを提示すれば、好きな銃を好きな弾数で撃てるんだそうだ。あ、それで我々の前にエントリーしてたおじさんは銃を指定して「これを何発ね」って言ってたのか。と、納得。カウンターの隣が待合い室になっていて、ソファーでくつろげる。まだちょっと疲れている感じの我々は、そこで呼ばれるまで待っていた。

 約15分ほどで、順番が来た。カウンターに呼ばれて、なにやら紙を渡され、次の小部屋で記入するよう言われる。この時、標的を印刷したTシャツを撃ってみないかと言われる。「面白いよ」と言われるが、自分の腕も解らないうちに約2千円を注ぎ込んで結果がひどいと嫌なので止めておく。

 案内された小部屋には、壁沿いに棚が作ってあった。そこで書類を書けと言うことらしい。見ると、免責同意の紙だった。この企画に参加する上で、危険が存在することを理解し、自分の責任に置いて行動します。クラブに理不尽な訴訟はふっかけません、とあらかじめ言質を取られるわけだ。さすが訴訟の国アメリカと思った。

 同意書の記入が終わると、隣のもう少し広い部屋で、事前のレクチャーがあった。レクチャールームには、壁際に沿って病院の待合室に良くあるようなシートがしつらえてあり、反対側に学校の先生が使うみたいな演壇が置いてあった。演壇の後ろの壁には、でっかい標的が貼ってあり、そこだけなんか感じが違う。(その訳は最後に分かった)

 指導員が入ってくると、まずコース別の色のシールを配られた。胸に張っておけという。が、ここで驚いたのは、大口径銃を撃てるコースを取っているのは、あのおじさんと我々夫婦だけだったという事だ。何故? なんでみんな撃たないの?! ココまで来て、2千円や3千円惜しんでどうするの?! だって44マグナムなんだよ?! コルトだって撃てるんだよ?! ウッソ、信じらんなぁ〜い!! ……こういう人が多いから相場も上がっちゃうんだろうなぁ(苦笑)(って言っても、実物見たってどれがどれだかわからないけどさ……(-_-;)<自分)

 シールを張り終わると、指導員が経験者は手を挙げて、と言う。手を挙げたのは、我が夫君と、例の弾を選んで注文していたおじさんだけだった。(余談になるが、我が夫君は移住した親戚を訪ねてパラグアイに行った時、粗製拳銃を撃たせて貰った事があるそうだ。)例のおじさんの連れ二人も初心者コースを取っている。さらに見渡してみると、ハネムーナーだと思われるカップルが我々以外にも一組いたが、彼らはどちらも初心者コースのシールを貼っている。なんだ、つまらん。彼女の前でカッコつけんでどうする、男子! とか思ったが、もちろん口にはしなかった。

 ちなみに夫君は、ココまで来たからには、男たる物、誰でもみんなが大口径を撃つものだ、と思いこんでいたので、このような不可解な現象には一切気がつかなかったそうである。

 レクチャーでは、銃の持ち方、構え方など、安全な扱い方を教えてくれた。オートマチックを撃つときに絶対に指を置いてはいけない(=指をとばされちゃうかもしれない)位置の説明もあった。結局全員が、リボルバーとオートマチックの両方を手に持って、構える練習をさせられた。大口径銃を撃つ選択をした3人には、ソレ向けの説明も別個にあった。最後に目を守るためのグラスも配布されたが、私の物は細かい傷と汚れで曇っていた。私は視野がクリアじゃないのは大嫌いなので、取り替えて貰った。

 面白かったのは、利き手と利き目の関係だった。普通、大抵の人は、利き手と同じ側が利き目なのだが、私は利き手は左なのに、スコープ類を覗くときは右目になってしまう人なので、ライフルを撃つときの為に付箋紙を一枚渡された。それをグラスの上に張ってしまえば、目をつぶらなくても利き目ではない方の目で照準をのぞける、と言う訳だ。

 そして最後に、音を遮蔽する為のヘッドホン型の耳あてを付けて準備は完了。レクチャールームから射撃場へと案内された。廊下の隅のロッカーに余分な荷物を入れるよう指示されて、各自のブースに配置される。さあ、いよいよ実際の射撃である。

 私は銃の種類には疎いので、どれをどういう順番で渡されたのか、今ひとつよくわかっていなかったが、あとで標的を見ると指導員がメモってくれた銃種が書いてあって大体の見当は付いた。射撃時には、指導員が持ち方や姿勢、狙い方など丁寧に教えてくれて、全く完全に初心者な私には大変助かった。

 最初に渡されたのは小口径拳銃2種だった。片方はS&Wリボルバー。もう一方は、ルガー。と言っても、現場では、私にはどれが何なのか、全然わかっていなかった。射撃場にいる間は、耳をふさいだ上にバンバン音がしているため、質問なんかしちゃいられない。どれが何だったのかは、後で夫君に教えて貰った。

 さて、"渡された"と言っても、銃の台尻と銃身の先端近くには、鋼鉄のワイヤーがしっかりとくくりつけられ、標的を狙う以外には銃口を向けようがないようになっている。なるほど、これなら万が一にも、初心者が誤った方向へ銃口を向けようとしたり、キ○○○とか犯罪者が紛れ込んでいても、なにかやらかす前に止められるだろう。相手が超人ハルクででもない限りは(笑)

 小口径の銃とは言え、さすが鉄の塊、手にずしりと重い。だが、発射音は手の中の重みから連想したよりも全然軽い感じだった。最初の銃(S&W)には十字照準が、次の銃(ルガー)には赤い光が標的をポイントするタイプのスコープが付いていた。ちなみに、写真のS&Wのスコープは実際の物とは違う。実際はもっと大きなスコープだった。多分割引券に書いてある「クロス・ヘヤー・スコープ」はコレだろう。

 私には、十字照準の方が断然使いやすかった。いずれのスコープも、覗くと標的がかなり大きく見える。これ幸いとスコープを着弾確認にも使いながら、S&Wは、まあまあなのかな? と思える成績で撃ち終わる。ルガーは、全然ダメな感じだった。が、なにせこれが初めてのこと。比較対照がないので成績の良し悪しも、銃の扱い勝手がいいのか悪いのかも良くわからないまま、次へ行ったのだった。

 次に、オートマチック2種を渡された。ベレッタ45コルトだ。ところが、これが難しい!! どちらもスコープが付いておらず、照星を目安に撃つしかないので、相対的に標的が小さくなるし、着弾確認がほとんどできない。標的の白いところに当たるとまだなんとかわかるのだが、黒いところに当たるとお手上げなのだ。しかも、妙に反動があって、撃つ度に銃口がポコポコ跳ね上がる。なんちゅう扱いにくい銃なんだ!! と思った。案の定、戻ってきた標的の紙に刻まれた弾痕の集弾率はひどいモノだった。口径の小さいルガーはまだしもの成績だが、45コルトがとにかくひどい。標的最外周の端っこをかすっている弾が1個、的の外だが、かろうじて紙の中に当たっているのが1個。この日最低の成績だった。どう考えても弾数が実際に撃ったはずの弾と合わない。的の外に盛大に行ってしまっているらしかった。

 最後が、大口径リボルバーだった。357マグナム44マグナムである。大きなスコープが付いていて、のぞくと十字に切った細い目印がある。結局この照準が一番使いやすかった。反動は、最初の小口径に比べるとズシンと来る感じだけど、"マグナム"という言葉からなんとなく持っていたイメージよりは遙かに軽かったし、自動拳銃の妙に大きな反動に比べたら44マグナムのごっつい反動ですら全然扱いやすかった。

 肝心の成績の方だが、357マグナムは56ポイントで、本日の自己最高(ライフル除く)。もちろん、一番扱いやすいのも、357マグナムだった。なるほど、だからアメリカの警官はこれを持ちたがるのか、と納得した次第であった。

 そして、本日の白眉、44マグナム。まず、反動と音の大きさにびっくり。これまでの拳銃とは違う! それでも、扱い勝手は自動拳銃よりはいい。一つには使いやすい十字スコープが付いている為もあったのだろうけど、落ち着いて撃てばかなり狙える。結果は51ポイント。本日の自己記録2番目の成績だった。

 驚いたのが、成績の評価。44マグナムと357マグナムは「エキスパート」評価だった。もしかして、観光客向けに設定甘いんじゃない? この程度でエキスパートでいいの?! それってリップサービス? ねぇ、そうでしょ、そうなんでしょ?! ……とか思ったけど、あえて言わなかった(^-^;)

(後日SF大会(Zero-CON)で知人から聞き込んだ所によると、ハワイの射撃場の料金はアメリカ本土の10倍(!!)もする一方で、薬夾の火薬量は初心者向けにぐぐっと減らしてある、いわゆる弱装弾を使用しているんだそうだ。どうりで。あたしがマグナム撃てるんだもん。変だと思ったよ(^-^;) でも、だからと言って、楽しさが減る訳じゃないけどね。腕力の無い人間でも大口径銃を撃てるって事でもあるんだし、私にとっては返って都合良かったな。だって、握力、左右とも20kg位しかないもん(汗) 2000.08.31追加情報記述)

 最後に撃ったのが22口径ライフル。これは、さすがに安定していて扱い勝手も良かった。ここに来て初めて、利き目を隠すための付箋紙をグラスに張る。拳銃は、両手で持って目の前に構えるから、引き金を引く手と利き目が食い違っていてもさしたる影響は無かったが、肩に当てて保持するライフルだとそうも行かない。そこで、付箋紙の登場となるわけだ。付箋紙で利き目を隠してしまえば、両目を開いていても上手くスコープがのぞける。おかげで狙うのが楽だった。

 22口径ライフルを撃つのは2度目だが、初めて撃った時は、フィリピンのなんだかよくわからないリゾートの湿気た射撃場で、スコープもグラスも、当然付箋紙もなく、ぜんっっっぜん当たらなかった記憶がある。だから、ここまでの成績の良い部分は、圧倒的にスコープのおかげだと思っていた。そして、これにも例の十字照準の大きなスコープが付いている。よっしゃぁ! このタイプのスコープならばっちりだぜい♪ と思っていたら、やっぱり良く当たる。弾数が多いこともあって、戻ってきた標的は中心がぐちゃぐちゃになっていた。

 後で聞いたのだが、夫君はこの日の結果を見て、内心「俺より集弾率高いじゃん!!」と対抗意識をメラメラ燃やしていたそうだ。そして、その気持ちはこのライフルの標的を見て「明日は絶対リベンジだ!」という決意に変わっていったらしい。そんな事を知らない私は、「こんなに良く当たるなんて、きっと設定が甘いんだ。普通よりも性能のいい、標的が大きく見えるスコープを付けてあるに違いない!!」と思っていた。そして、今でもそう疑っているのだが……果たして真実は如何に?!

(※ 実際の所、ライフルは誰でもすぐに、ある程度まで当たるようになるらしい。台なり地面なりに肘をついて、肩に台尻をあてがって撃つのだから、拳銃に比べれば格段に安定性が高いのだ。その上銃身が長いから、弾道だって安定する。私が特に上手いというわけではないようだ。)

 そして、店のカウンターへ戻ると、グラスとヘッドホンの返却カウンターで貰った標的の紙をチェックされ、成績がよいので記念写真を撮って額装できるがどうするか、と聞かれる。見せてくれた額はなかなか格好良いもので、ちょっといいぞ、と思ってしまう。が……気になるお値段は$50。日本円で5k円強。二人で1万強……! げっ! たっけ〜!! と思って辞退しようと思ったが、会員になった 初回でエキスパート・ランクを出せた人だけへの特別サービスで、2度目はない、と聞いて陥落してしまった。いいじゃん、新婚旅行なんだし。記念写真と思えば、いいじゃん! お上りさんだって、許されるわよ!! ……後頭部でなんかズレた後だけあって、すっかりダメな感じであった(苦笑)

 撮影は、レクチャールームの演壇の後ろの大きな標的の前で行われた。そうか、これって、記念写真用だったのね。と、納得した次第。写真撮影はポラロイドカメラだった。ポーズを取って、はい、チーズ。少し待っていればすぐできあがるという。待合室でまたソファに座って待つこと約15分程度。できあがった額にはブルーの保護フィルムがかけてあり、日本に持ち帰って飾るときに剥がすよう言われる。2枚の額の間と両側にスポンジをはさみ、クラブのロゴの入ったペーパーバッグに入れて持たせてくれた。やっぱり、ちょっと(いや、かなり)嬉しかった。こうして、我々は、一晩で推定3万以上の金額をこのクラブへと貢いでしまったのだった。

 そして、帰り道。私は、残っていたはずの昼間の疲労がすっぱりと飛んでしまったのに気が付いた。そうか、思った以上にアドレナリンが出てたんだな。と思う。それにしても、アドレナリンの効果は凄い。モカよりも、ユンケルよりも効く(笑)

「いやぁ、面白いねぇ〜」という私に「でしょぉ?」と応える夫君。夫君は最初から毎日でも来るつもりだった射撃だが、私は、当初は「え〜? 毎日はいいんじゃないぃ〜?」と及び腰だった。なんたって、射撃は思った以上に金が掛かるからだ。それに、やってみる前は毎日やりたいほどノリノリって訳ではなかったのだ。しかし、これがやってみると面白い!! しかも、明日からは好きな銃種だけ選んで撃てるのだ。……この時点で、我々の意見は完全なる一致を見たのだった。

 我々は、高揚した気分のまま、肩を並べて家路(っても帰る先はホテルなんだけど)へとついたのだった。

★本日の成績★
成 績("カッコ"内=指導員評価メモ)
銃 種 夫 君
S&Wリボルバー(6発) 52p(弾痕6発分) "Nice" (弾痕13発分)106p
ベレッタ(9mmとメモ有)(15発) 19p(弾痕4,内ノーコン1) 6p(弾痕1発分))
ルガー・セミオート(10発) 72p(弾痕10発分) 0p
45コルト(7発) 6p(弾痕3発分) 17p(弾痕2発分)
357マグナム(6発) 56p "Good" 51p "Nice"
44マグナム(6発) 51p(52p?) "Nice ????" 49p "Good"
22口径ライフル(18発?) 205p? "Very Good" 164p? "Good"

※的までの距離は、RHSCのサイト(なんと日本語ONLY! 客層が知れるよね? ちなみにグッズの通販もありました)に11mと書いてあった。

標的の紙には、中心の○の中にXが書いてあり、その外側に10,9,8,7,6までのエリアがある。6の外側はカウント外となる。点数計算は、この同心円上のエリアのどこに何発、弾が当たったかの合計となるが、2つのエリアに弾痕がまたがっていた場合、内側の点数を取る。以上、知ってる人は知ってる事だと思うけど、私は知らなかったので書いておく(笑)

※拳銃の弾数については、念のため図鑑で確認してあるが、ライフルは種類が不明であったため、弾数はよくわからない。二人とも弾痕が重なり合ってしまって正確にカウントできた自信はない。


●再挑戦! 357マグナム24連発!!●

 翌17日、朝から午後2時過ぎまで、スプラッシュ・Uに参加していた我々は、またまた昼寝をしてから射撃に臨んだ。どうも、昼寝が癖になってしまっている。それにしても、イルカと遊ぶオプショナル・ツアーから一転して拳銃実弾射撃……なんとも極端から極端へと走っている(笑)

 さて、この日は、カウンターへ行くと夫君、いきなり357マグナムを4連チャン……つまり、24発申し込んだ。ちょっと驚いて「なんで357ばっか? 44はいいの?」と聞くと、「357が一番撃ちやすかったから」とのお答え。確かにそうだな。うん。と思って私も同じで、と言うと、受付嬢がちょっと意外そうな顔をした。そうか。もしかすると、女性でこういう申し込み方をする人って珍しいのね(^−^;)ゞ そういや昨日も、10人以上いたレクチャールームのメンバーで、大口径を申し込んでるのは我々を含めてたったの3人だったっけ。なんでみんな、せっかく撃てる物を撃たないんだろう。未だに疑問である。

 弾の購入申し込みを済ませると、再び同意書を書かされ、指導員にレクチャーの確認をされ、それから射撃場へ通された。昨日に比べると、的の前に立つまでがかなり短縮された感がある。

 指導員は、ここでも銃の持ち方などを再確認してくれた。ちなみに、銃への弾込めは全て指導員が行う。だが、だからと言って、弾を触らせてもらえないわけではなかった。この日、私は、銃と弾、そして薬夾の写真を撮った。なにせ、昨日はグループにされた人数が多くて、指導員は忙しそうだったし、自分にはそんな余裕は無かった。次に来られるのはいつかわからないし、今夜は昨夜ほど混んでもいない。指導員に身振りを交えて撮影しても良いか聞くと、快くOKしてくれた。

 この日は、前日に比べて、かなりじっくりと狙って撃った。せっかく同一種の銃で24発も撃てるのだ。可能であれば銃の癖とか自分の癖をも織り込んでなるべく集弾率を上げてみたいと思った。そこで、じっくりと狙おうとするのだが、これが結構大変だった。

 昨日も感じたのだが、なにせ銃は重い。対するに私は握力が20kgちょっとしか無い。腕力に置いてはかなりひどい代物だ。そのおかげで、銃を構えて呼吸を整え、慎重に狙いを定めて撃とうとしても、手が銃を支えきれずに銃口がふるふると揺れてしまう。

 仕方ないので、腰を突き出すような姿勢で両肘を腰骨に当てて腕をキープし、銃に添える右手(私は左利き)を教わった握り方とは少し変えた添え方をして、銃身の震えを最小限に止めるよう努力してみた。傍目にはてんでひどいフォームである。実際、夫君は「なんでこんなひどいフォームで俺より集弾率が高いんだ?!」と思っていたそうだ。

 そうやって銃身をキープして、スコープを覗き、髪の毛のように細い十文字を的の中心に重ね……ようとしてもズレるので、ゆっくりと呼吸を止め、揺れる十字の中心が標的の真っ芯に重なった瞬間を狙って撃つ。

 それから、おもむろに台に肘をついて、銃身についたスコープをモロに目に当てて覗き、着弾の確認。(ああ! なんで双眼鏡を置いてきたんだろう! あれがあれば確認は全然楽だったのに!!)

 そして、確認した成果を元に、次の射撃では撃った瞬間の手ぶれの癖(の結果と思われるズレ)を考慮して、若干、標的の中心から補正をかけた狙いで撃ってみる。そして、再び着弾を確認し、ズレの過不足を評価して次の補正に織り込む。

 この繰り返しで、得た成績が、下の表のものである。こんな手間をかけていたため、私の射撃に要した時間は、夫君の1.2倍か、もしかしたら1.5倍位はあったはずである。指導員が私が6発打ち終わるのを待たずに夫君に装填していたら、夫君はかなり暇になってしまっていたのではないかと思う。

 それから、びっくりした事に、44マグナムを一人3発づつ、オマケで撃たせてもらえた。注文した覚えはないんだけどなぁ。一杯撃ったから奢ってくれたのかなぁ。夫君は、後日「ラーメン屋が気分いいと付けてくれるチャーシューみたいなもんでしょ」と色気のないことを言っていた。

★本日の成績★
成 績(この日は指導員評価メモなし)
銃 種 夫 君
357マグナム(24発) 200p 185p
44マグナム(6発) 23p 28p

 話は少しそれるが、私は、狙いを付ける作業を繰り返し行いながら、「これは奇妙に身に覚えがある感覚だ」と感じていた。それがなんでなのか、何に似ているのか、その時はわからなかったが。

 それが何だったのか気がつくのは、翌日のことである。夫君と道を歩いているとき、突然気がついた。「ああ、そうか、あれは野鳥の写真を撮るときの感覚だ。動き回る野鳥の写真を撮るために、長ダマにテレコンかました暗い視野を覗きながら、ピントを合わせるあの感覚だったんだ!! 重い機材を構えるところからシャッターを切る瞬間、息を止めるとこまで一緒じゃないか。そうか、どうりで身に覚えがあるわけだ」。

 既視感の理由がわかってすっきりしたが、同時に自分の成績が夫君よりも良かった訳もわかった気がした。一番からだが物を覚える中学から高校にかけて、私は毎週末のように必要とあらば匍匐前進(大マジ)も辞さず野鳥に忍び寄り、性能の悪いレンズで動く標的を追いかけていたのだ。

 例えば……中腰の不安定な姿勢で藪陰から今まさに飛び立った鳥を、撮影が無意味なほどに遠ざかってしまう前に視野に納め、焦点を合わせ、手ぶれしないよう呼吸を止めシャッターを切る……こうした一連の動作は、滅多に成功したと言えるだけの成果を生まなかったが、それでも何かしら身についてはいたわけだ。まさか、こんな形で報われることがあろうとは思っても見なかったけれど。

 クラブを出て、ホテルへの道をたどりながら、昨夜と同じ高揚感に包まれているのを感じた。かなり疲労が溜まっていたはずなのに、それが綺麗サッパリ吹き飛んでいる。やっぱり、アドレナリンは効く(笑) 日本語チラシに「気分爽快!」とか「スッキリする迫力!」などと書いてあるのは、全くその通りだな、と思った次第であった。


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